FLOW-3D World Users Conference 2011のご報告


FLOW-3D World Users Conference 2011のご報告(2011年9月15~16日)

2011年度FLOW-3D World Users Conferenceが9月15、16日の2日間に渡り開催されました。本年はFLOW-3D開発元Flow Science社の本拠地であるアメリカニューメキシコ州サンタフェでの開催でした。
サンタフェはアメリカでも古い都市の一つで、その景観は歴史的趣の高い街として知られています。カンファレンスが行われたLa Fonda Hotelもその中心地の一角にあります。

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今回フローサイエンスジャパンからは丸湾、馬場が参加致しました。成田からミネアポリスを経由し、NM州アルバカーキへ、そこからさらに北に向かって車で100km程走りました。サンタフェに到着後はホテルを探し周り(どこも似た風景で実に迷いました)、逆車線にも翻弄され、またその頃辺りは既に真っ暗でした。それでもなんとか偶然ホテルを見つけ無事到着することができました。足掛け1日、長い旅でした。

カンファレンス前日の14日は各国のFLOW-3Dベンダーの方々とミーティングがあり、FLOW-3D開発元のフローサイエンス社へ向かいました。フローサイエンス社は丸湾の古巣で、久しぶりの面会に話が弾んでおりました。
午後のミーティングでは翌日のカンファレンスに先立ち開発のロードマップ、流体-構造連成に関するトレーニングが行われました。今後の開発に関しては、特に並列計算(MP版、SMP版)に関する現場サイドの要望を伝え、開発者と密に連携していくことを確認致しました。流体-構造連成はバージョン10.0に新しく導入された機能で、これまで剛体で扱っていたコンポーネントに対し、形状に適合したFEMメッシュを構築し、流体との連成解析を行うものになります。画期的な機能追加でこれまでの流動解析に新たな活用の幅を拡げました。新機能ということもあり、現状可能な用途など詳しく確認致しました。

Cad2Stl(当社開発)

Cad2Stl(当社開発)

またフローサイエンスジャパンからは丸湾がCAD用ファイルからSTLファイル変換インターフェース(Cad2Stl)の紹介をさせて頂きました。
このソフトウェアはiges、brep、step等のファイル形式を読み込み、曲面の細分化を選択してstlファイルへの変換を行います。
また、生成されたstlに対し、facetの反転など簡易的な修復が可能になっています。今回は最初のアプローチとしての紹介でしたが、今後機能を充実させ、ユーザ様が解析用の形状作成に際して有益となるよう開発を進めていき、FLOW-3Dユーザ様にご提供していく予定です。

翌15日はカンファレンスの初日、滞在したホテルの広間で始まりました。各国のベンダー、ユーザ様が集まり各代表者の発表が順次行われました。初日の午前はWorleyParsons社からダムの放水路に関するご報告、Lexmark International社からは流路における流れの自励振動に関する基礎的研究のご報告がありました。

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Karen Riddette、WorleyParsons社

Karen Riddette、WorleyParsons社

Shirish Mulay、Lexmark International社

Shirish Mulay、Lexmark International社

また開発元フローサイエンス社からは新バージョン10.0の流体-構造連成機能やその他新たに加わった幾つかの機能紹介、FLOW-3D MPによる並列化の有効性など今後の開発方針も含めた紹介がありました。

Dr.Michael Barkhudarov、Flow Science社

Dr.Michael Barkhudarov、
Flow Science社

Isfahani、Flow Science社

Isfahani、
Flow Science社

午後はユーザ様の発表が続きました。Austrian Foundry Research Instituteからは遠心鋳造に関するご報告、Manitoba Hydro社からは放水路設計に関しFLOW-3Dの活用例が示されました。またインドにおけるダイカスト鋳造に関するシミュレーションのケーススタディなどのご報告もありました。午後の部後半は水理関連の事例が続き、カリフォルニア大学からは空気連行に関する実験とシミュレーションとの比較検証について、Hydro-Quebec社からは水路における圧力損失に関して実践的な活用が紹介されました。

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発表会場の外ではポスター発表の場が設けられ、研究報告を自由に閲覧することができました。日本からは三重大学工学部機械工学科の矢野先生、金沢様よりポスターをご提供頂きました。研究内容はダイカスト鋳造におけるスプルー形状の最適化で、評価に際しFLOW-3Dをご利用頂きました。CAEによる最適化は近年盛んで各分野での応用が進んでいます。最適化になじみのない方々にもどのようなプロセスで最適化できるのかを説明させて頂きました。

2日目はCEI社、Intelligent Light社から各ポストプロセッサの紹介があり、STI社からはサイホン放水路への適用を紹介頂きました。ロスアラモス研究所の材料研究部門からは燃料棒の鋳造に関してケーススタディのご報告がありました。

Dr.Sungyul Yoo、STI社

Dr.Sungyul Yoo、STI社

Justin Crapps、Los Alamos National Laboratory

Justin Crapps、
Los Alamos National Laboratory

また開発元からはバージョン10.0のGUIに関して操作を交えながらの説明もありました。ソルバーだけではなくGUIも様々な機能が充実し、より柔軟に入力作業が行えるようになってきています。

Frank Lan、URS社

Frank Lan、URS社

後半の発表は2件でURS社からは水理実験とFLOW-3Dの結果との比較、また日本からの発表としてフローサイエンスジャパンの馬場から、素形材センターRIMCOF東北大学の西山先生が本年8月にカナダで開催されたTHERMEC’2011でご発表された金属ガラスを用いたナノプリントへのFLOW-3D適用について紹介させて頂きました。
発表終了後はオープンフォーラムとなり、ユーザ様、ベンダーからの質問、要望が次々と飛び交い、非常に充実した会議となりました。特にGUIに関する要望が多く、より充実した機能や安定性など今後の課題を頂きました。GUI開発の一旦を担う丸湾も、帰りの道中、様々な課題に対し頭を悩ましておりました(熱も少々あったようです)。ただ、この様々なご要望により今後ますますと充実したソフトウェアをご提供できることと思います。

 フローサイエンスジャパン 丸湾(左)、馬場(右)

フローサイエンスジャパン
丸湾(左)、馬場(右)

今回のご発表や開発元からの様々な報告は2011年10月28日に行われるFLOW-3D Users Conference in Japanでご報告予定です。

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