FLOW-3D Japan Users Conference 2018 開催のご報告


FLOW-3D Japan Users Conference 2018 開催のご報告

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2018年10月16日(火)東京コンファレンスセンター品川においてFLOW-3D Japan Users Conference 2018を開催いたしました。当日は天候にも恵まれ多くのユーザ様にご参加いただきました。今年も鋳造、溶接、発泡などさまざまな分野の発表があり、多くのユーザ様の関心の高い情報を共有できたユーザ会となりました。

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最初に弊社代表取締役丸湾よりご参加いただいた皆様への御礼とともに、ご協力への感謝のご挨拶をさせていただきました。また、ユーザ様からのご発表、懇親会及び弊社スタッフへの相談を通しての情報共有をご提案いたしました。

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続いて米国FSI社(以下、FSI)、Amir社長より、ご参加の皆様ならびにユーザ事例発表者様への御礼のご挨拶をさせていただきました。また、FLOW-3D の歴史と今後のビジョンとして水理/環境向けに開発されるFLOW-3D HYDRO等のリリースに向けての取り組みについてご紹介させていただきました。

FLOW-3D及びFLOW-3D CASTの最新情報

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FSIのSolver開発担当Barkhudarov副社長より、FLOW-3D Ver. 12.0およびFLOW-3D CAST Ver5.1の各ソルバの開発についてご紹介させていただきました。FLOW-3D Ver. 12.0では、倍率、位置、移動をコンポーネント単位で変換する機能、実行中のコア数を変更する機能などが追加されます。また、FLOW-3D CAST Cast Ver5.1では、HPDCにおける多成分合金の凝固モデルや距離の関数としてプランジャー速度を定義できる機能が追加されます。

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続いてFSIのGUI開発担当Ditter副社長より、ユーザーインターフェースデザインによる解析ワークフローの加速についてご紹介させていただきました。今回はFLOW-3D CAST Ver.5.1で導入される「連続鋳造」、「円筒座標系メッシュによる遠心鋳造」等のプロセスワークスペースやFLOW-3D Ver.12.0の新機能のご紹介と、Flow SightのFlow Visionシナリオファイルなど最先端のポスト処理機能についてご説明いたしました。

ユーザ・プレゼンテーション

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①『DC工程での熱収縮挙動予測』
オートリブ株式会社様より、自動車部品であるステアリングの開発拠点とCAEチームとのつながりに関しての模式図およびワークショップについてご紹介いただきました。また、強度な設計が要求されるステアリングの芯金部分のダイカスト工程において生じるクラック(表面割れ)の改善を目的とした、クラック予測の評価・熱収縮等の解析結果と実験結果および今後の課題についてご発表いただきました。

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②『熱硬化性樹脂の流動挙動の解析』
富士電機株式会社様より、樹脂封止製品である「パワー半導体」の仕組み・用途についてご紹介いただきました。また、パワーデバイスの小型化に伴う高温動作に対応した封止樹脂の高耐熱化の必要性およびパッケージの成形条件を調査するための流動シミュレーション・取組事例等をご発表いただきました。

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③『Alダイカスト部品の高品質化 -流動現象のモデル化―』
トヨタ自動車株式会社様より、ダイカストのアルミ溶湯の流動現象に対して、可視化および計測技術によるスリーブ内挙動の解明とともに、CAEによる再現から新たなダイカスト要素の開発につなげられたことについてご発表いただきました。

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④『3Dプリントにおける材質制御のための溶融金属の流動解析』
国立大学法人大阪大学様より、金属3Dプリンター技術に関して、AM(Additive Manufacture)・電子ビーム積層造形(EBM)についてご紹介いただきました。また、材料の高性能化に向けた組織制御として凝固マップ・プロセスマップの作製方法、表面張力の温度依存性の影響に関するCFDの結果と実験比較等についてご発表いただきました。

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⑤『ウレタン発泡モデルの適用』
オートリブ株式会社様より、昨年ご発表いただいたカップ形状モデルを対象とした発泡樹脂の形状変化等の解析について、今回の発表では発熱量を考慮した発泡モデルを用いて発泡時の温度勾配に関する結果と今後の課題に関してご発表いただきました。

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⑥『鋳型の通気性を考慮した指輪の遠心鋳造解析事例』
弊社木村より、指輪の遠心鋳造において気泡トラップによる湯回り不良の欠陥再現性に関して紹介させていただきました。透過性鋳型モデルを用いて鋳型の通気度を変化させることによって気泡トラップが再現できることを示し、鋳型の通気度が悪くなるほど気泡トラップ量が増加する事例について発表いたしました。

ユーザ会終了後の懇親会では、ユーザ様同士、ユーザ様とFSI及び弊社との情報交換の場として和やかな雰囲気の中ご歓談いただき、終了いたしました。

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今年も多数の皆様にユーザ会へご参加いただき、改めて感謝申し上げるとともに、ユーザ会当日ご発表いただきましたユーザ様にこの場をお借りして御礼申し上げます。これからもFLOW-3D/FLOW-3D CASTをよりよくお使い頂けます様、サービスの向上・開発に力を入れてまいります。今後ともFLOW-3DならびにFLOW-3D CASTをご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

FLOW-3D Japan Users Conference 2018 開催概要】

日  時: 2018年10月16日(火) 10:00~17:00(受付9:30開始) 17:10~18:30 懇親会
場  所: 東京コンファレンスセンター 品川 4F 406(JR品川駅港南口(東口)より徒歩2分)
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主  催: 株式会社フローサイエンスジャパン

プログラム

9:30 受 付 (東京コンファレンスセンター 品川 4F 406)
10:00 開 会
10:00~ ご挨拶

株式会社フローサイエンスジャパン 代表取締役 丸湾 ラエド
10:10~ ご挨拶

Flow Science Inc. 社長 Amir Isfahani
10:25~ FlowScience社からのFLOW-3D / FLOW-3D CASTの最新情報のご紹介

Flow Science Inc. 副社長 Michael Barkhudarov / 副社長 John L. Ditter
12:00~ 昼食(当社でご用意いたします)
13:00~
ユーザ・プレゼンテーション
『DC工程での熱収縮挙動予測』

オートリブ株式会社 技術本部 SW技術部 SW開発室 基本設計グループ CAEチーム 角谷 理映子 様
『熱硬化性樹脂の流動挙動の解析』

富士電機株式会社 技術開発本部 先端技術研究所 基礎技術研究センター 雁部 竜也 様
『Alダイカスト部品の高品質化 -流動現象のモデル化-』

トヨタ自動車株式会社 生技開発部 企画総括室 生田 浩之 様
『3Dプリントにおける材質制御のための溶融金属の流動解析』

国立大学法人大阪大学 大学院工学研究科 マテリアル生産科学専攻 教授 小泉 雄一郎 様
『ウレタン発泡モデルの適用』

オートリブ株式会社 技術本部 SW技術部 SW開発室 基本設計グループ CAEチーム 角谷 理映子 様
『鋳型の通気性を考慮した指輪の遠心鋳造解析事例』

株式会社フローサイエンスジャパン 技術部 木村 浩彰
16:40~ 質疑応答
17:00 閉 会
17:10~ 懇親会 (4Fロビーにて)

* 都合によりプログラムは変更することがございます。予めご了承下さい。

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